外国語を勉強していると、似たような言葉のニュアンスの違いがわからなくて、困ることはよくありますね。そして、それがきっかけとなって、実は日本語の似たような意味の言葉の違いも、普段はあまり意識していないことに気付いたりもします。今日は、そんな言葉の例のひとつとして、日本語の「朝寝坊する、寝坊する、寝過ごす」に対応する中国語を見てみようと思います。

まず、こんな日本語、みなさんはどう感じますか?

「すみません。朝寝坊して遅刻してしまいました。」

何となく変だと思いませんか?何だか確信犯みたいで、ちゃんと謝ってる感じがしない。次の言い方の方が、落ち着きますね。

「すみません。寝坊/寝過ごして遅刻してしまいました。」

人によって、多少の差はあるかもしれませんが、私の語感では、以下のような感じです。

A.「朝寝坊」・・・自分でゆっくり寝ようと意識してる。
B.「寝坊」・・・起きなければならないという気持ちはあるのに、つい予定より長く寝てしまった。
C.「寝過ごす」・・・起きなければならない時間が決まっているのに、それを過ぎるまで寝てしまった。

「失敗した!」という後悔の気持ちは、A→B→Cの順に強くなりますね。

 

こんなことを考えたきっかけは、台湾ドラマ「後菜鳥的燦爛時代/邦題:華麗なる玉子様(10)」に出てきた、このセリフでした。

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(画像は「Line TV 11-4」からお借りしました)

D.「太陽晒屁股了(tàiyáng shài pìgu le)」
お日様がお尻を照らしてるよ

いつまでも寝てる子供を軽くたしなめたり、からかったりする感じです。このドラマの前半の幼なじみを兆発する場面でも、同じセリフが出てきました。

似たような意味を表す中国語には、次のようなものがありますが、そのどれでもなく、この言葉だからこそ、二人の関係を象徴できている気がします。ドラマの話題はコチラでどうぞ。

E.「睡到日上三竿(shuìdào rì shàng sān gān)」・・・“日上三竿”は“日が高くなるまで”という意味の四字熟語
F.「睡懶覺(shuì lǎn jiào)」・・・“懶”は“だらだらしてる”
G.「睡過頭(shuì guòtóu)」・・・“過頭”は”~し過ぎる”

そんなことから、台湾人の同僚と話がはずみ、「休みの日だからゆっくり寝よう=ADEF」「夜中の2時まで仕事をしてたから、朝6時に起きる予定が起きられなかった=CG」等等、日本語と中国語、どれが一番ぴったりくるかを話し合ったのです。

その結果、DEはちょっと特別で、それ以外の対応はこんな感じだということがわかりました。shui
ちなみに、「ねぼすけ」は「愛睡懶覺的人」です・

 

中国語の四通りの言い方については、ネイティブに以下のような例文を書いてもらいましたので、参考にしてください。

D.【太陽晒屁股】
①媽媽:「太陽晒屁股了!快!起!床!」
おかあさん「お日様に笑われるよ。さっさと起きなさい!」

②能睡到太陽晒屁股是許多人的生活小確幸。
お日様がまぶしくなるまで寝ていられるのを、「小さな幸せ」と感じる人はたくさんいる。

E.【日上三竿】
①很多台北人放假習慣睡到日上三竿,再悠閒的吃份早午餐。
日が高くなるまで寝て、それからゆったりブランチ。これが台北で暮らしている人の大半の休日の過ごし方だ。

②放暑假的學生,總要賴床賴到日上三竿才肯起床。
夏休みになると、学生はみんなだらだら寝て、日が高くならないと起きて来ない。

F.【睡過頭】
①完蛋了!昨天忘記設鬧鐘,不小心就睡過頭了!
しまった!昨夜目覚まし時計をかけるの忘れてた。うっかり寝過ごしちゃった!

②以為睡過頭了,慌張地趕緊起床刷牙洗臉,才發現今天是禮拜天。
寝過ごした、と思って慌てて起きて歯を磨いたり顔を洗ったりした後で、ようやく「あ、日曜日だった」と気付いた。

G.【睡懶覺】
①假日想好好睡個懶覺,卻被一通打錯的電話給吵醒。
「休みだからゆっくり朝寝坊しよう」と思ってたのに、間違い電話で起こされちゃったよ。

②貓咪最喜歡在屋頂上晒太陽、睡懶覺。
屋上で日向ぼっこしながら眠りこけるのが大好きな猫ちゃん。

 

 

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