台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

9.前男友不是人(3)/「差」が気になった理由

普段から、台湾の中国語(華語)と中国の中国語(普通話)の違いに興味があり、ずいぶんわかるようになってきてはいるのですが、それでも前後の流れで意味が理解できると、よく聞く言葉の違いを、ずっと聞き逃したままということも少なくないのです。

この言葉もそうでした。

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(画像はLine TV9-3からお借りしました)

你一點都不差。
少しもダメじゃない。

恋愛問題で傷ついて、「私って本当にダメなのかなあ」と聞いてきた友達を、「そんなことないよ」と慰めています。
さて、皆さんはこの「差」を第何声で読みますか?

 

中国では、「差chà」と第四声で発音しますが、台湾ではほとんど第一声で「差chā」と発音します。この場面でも「第一声」で発音されていました。

なぜ、「ほとんど」なのかというと、民間では第一声が普通なのに、辞書や教科書では第四声になっていることが多いから。実は、辞書表記は過渡期のようで、同じ教育部の国語辞典でも、古い「重編版」は第四声、新しい「簡編版」は第一声になっています。そのうち、民間の発音に統一されて全部第一声になるのかもしれませんね。

ちなみに、中国でよく使われる「差」の読み分けは次の三通り。

①chā:「相違」を表す場合。「chābié 、chājù」等。
②chà:「劣っている、足りない」を表す場合。「很hěn chà不多, chàbuduō」等。
③chāi:「派遣する」という意味を表す場合。「出chūchāi遣 chāiqiǎn」等。

これに対し、台湾では②もほとんど第一声になるのです。「不多」の発音も「 chābuduō」です。台湾人の同僚に聞くと、小学校の時に「差」を第四声で読むことがあるというのは習ったけれど、自分で第四声で発音したことはないのだとか。

 

最後に今日のタイトルについて。

ずっと聞き逃していた「差」の声調の違いに気づいたきっかけは、この字幕にある「不」の声調でした。

もし中国式に「差」を「chà」という第四声で発音するのなら、その前の「不」は第二声の「bú」となるはずです。ところがこの場面では「差」が第一声だたったので、その前の「不」は第四声の「bù」と発音されていました。この「不」の声調の違いに違和感を感じて聞き直した結果、「差」の声調の違いにようやく気づいたというわけです。

「不」の変調のルールは以下のページをご参照ください。

「不」の変調、徹底攻略

ちなみに、私たちの会社ではこの「差」の発音の違いだけで、10分ぐらい仕事を中断して盛り上がったりします。楽しそうな会社でしょ?

(2018.10.28)

 

 

 

 

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