台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

9.前男友不是人(2)/家庭を「経営」する

日本語と中国語。形は少しちがってても、似たような意味をもつ漢字がたくさんあるので、中国語があまり得意でなくても、字幕を見ただけで何となくセリフの意味が想像できることもあるかもしれませんね。

では、このセリフはどうでしょうか?

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(画像はLineTV6-1からお借りしました)

經營一個美好的家
素晴らしい家庭を「経営」する(?)

長い間交際を続けて来た二人。結婚になかなか踏み切れない主人公の女性に、相手の男性が自分の思いを告げています。

「經營jīngyíng」は「経営」の繁体字。でも、このセリフで「経営」を使って訳すとちょっと変ですね。

日本語で「経営」と聞くとまず思い浮かべるのは、会社やお店等、お金と関わる経済活動。学校の先生が使う「学級経営」という言葉もありますが、一般の人にはあまり馴染みがないかもしれません。

中国語の「經營」は、日本語と同じように経済活動にも使いますが、もう少し用途が広くこの例の「家庭」の他、「人際關係(人間関係)」「自己」等にも使います。家庭も人間関係も自分も、放ったらかしにするのではなく、企業経営と同じように「努力して管理する」「いい状態になるようマネージメントする」のが必要だということでしょうか。

だから、このセリフも「素晴らしい家庭を作って行きたい」と意味になります。この後の展開を考えると、「僕も努力するけど君も協力して欲しい」という意図までも読めるかもしれません。
中国語の検定試験問題には、

組織一個家庭
家庭を持つ

という言い方もありました。この「組織」もそのまま訳すと変ですね。「経営/經營」も「組織」も、日本語と中国語では硬さの度合いやカバーする範囲が違うのです。

ちょっと見ただけなら「ふんふん簡単」と思う言葉も、こういう風に少しだけ意味範囲がずれていると、自然な日本語に訳すのにずいぶん苦労することがあります。でもそれは、結局、中国語がちゃんと理解できていないということなのかもしれません。

でも、そういうずれがあるからこそ面白い、とも思うのです。

(2018.10.20)

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