台湾華語と中国普通話の違い

【目次】
1.語彙が違う
2.同じ漢字の読み方が違う(子音・母音が違う)
3.同じ漢字の読み方が違う(声調だけ違う)
4.その他

単語

台湾人同僚が作成した資料の中に、「單字dānzì」という言葉がありました。漢字だけ見ると、「ひとつの文字」。ところが、その文章の中で意味されていたのは、私達が作成している日中対照用語集の単語。実際には、二文字以上のものもたくさんあります。

中国の中国語(普通話)では「单词dāncí」と言うので、ミスかなと思い確認してみると、そうではありません。台湾では、単語のことをこういうのだという答えでした。

それ変じゃない!

と、いつものようにくってかかる私(笑)。英文科出身の別の台湾人同僚に確認してみても、英単語のことを「單字」と呼ぶと言うのです。

えー、一文字じゃないじゃん!!!

と食い下がる私(笑)。彼女が決めたわけではないので、食い下がられても困りますよね。

 

「字zì」だけで単語を表すこともあります。台湾華語の教科書の定番「視聴華語2(第3版)」から抜き出した次の例文をご覧ください。

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緑でマルをした「字zì」は、どう見ても「word」の意味で使われていますね。教科書にあるAの訳文でも「Many words are~」となっています。

日本語の単語のこともやはり「單字」と呼びます。台湾大学日本語学科のサイトにある語彙集の説明には、こんな用法もありました。

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中国では単語の事を「词」だけで表すこともあります。単独の「词」だから「单词」というのは、とてもわかりやすかった。新出単語は「生词shēngcí」」ですね。

一方台湾では、文字がいくつ続いても「單字」と呼ぶことがある。新出単語は「生字shēngzì」です。「單詞」「生詞」が使われることもないわけではありませんが、非常に少ない。

 

台湾教育部の辞書で「單字」の項には、次のような説明がありました。

1.單一的字
2.外國語中一個個的詞

 

英語のように分かち書きをしない中国語で、「どこからどこまでがひとつの単語か」というのは、実はかなり難しい問題です。それに比べ、漢字一文字を意味の最小単位と考えるのは、中国語の本質と合致していてとても自然です。

それぞれの漢字から推測すると「ひとつの文字」という意味になる「單字」が、複数の文字で構成される英語や日本語の単語をも表すというのは矛盾していますが、上の辞書の説明を読むと、「單字」と「word」は、「意味をもった言葉の最小単位」という共通の性質で結びついているような気もします。

 

「單詞dāncí」の方の台湾教育部辞書の説明は、次のようになっています。

由一個字構成,代表一個意義的語言成分。(中略)也稱為「單音詞」。

 

こちらも「一文字」が前提です。中国の中国語(普通話)と台湾の中国語(華語)の違いを並べて表示してくれる「漢典」を見ると、「单词」と「單詞」の違いがよくわかります。

danzi2

同じように分かち書きをしない中国語を使っていながら、台湾華語と中国普通話でこんなにも違うのが、とても面白いと思うのです。

(2018.4.22)

 

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