台湾華語と中国普通話の違い

【目次】
1.語彙が違う
2.同じ漢字の読み方が違う(子音・母音が違う)
3.同じ漢字の読み方が違う(声調だけ違う)
4.その他

何歳?

台湾で作られた中国語の教科書を見ていると、時々、「あれ?」と思うことがあります。それはほとんど、中国の中国語(普通話)のルールで考えた場合の違和感です。

例えば、台湾の代表的な中国語教科書としてよく知られている「視聴華語」のこのページ。

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これを見ると、相手の年齢を聞く時には、「你多大了?」「你幾歲?」が同じように使えるように見えますね。

中国普通話を少し勉強された方なら、私と同じように「あれ?」と思われるところでしょう。それは、比較的早い段階で、次のような使い分けを覚えるから。

①相手が子供の場合(10歳以下ぐらいと想定される時):你几岁了?(你幾歲了?)

②相手が同年代の大人の場合:你多大了?

③相手が目上の人の場合:您多大岁数了 ,您多大年纪了(您多大歲數了?、您多大年紀了?)

「中国語の敬語は、日本語ほどややこしくないけれど、この年齢の聞き方の使い分けだけは、間違えてはだめ!」と、入門段階で先生に強調されたことを覚えています。

この教科書の最初の対話では、答えが「18歳」だから、②しか使えないことになります。

 

ところが台湾では、①が相手の年齢に関わりなく使えるのです。逆に、「②を使うと赤ちゃんに『何ヶ月?』と聞いているような気がする」という人もいます。③もほとんど使わないそうです。

つまり、この教科書の例文は、中国の人にとっても、台湾の人にとっても、違和感のあるものということになります。

 

実は、この視聴華語の例文には、このようなケースが時々見られます。国立の「師範大学」で編纂されているという背景によって、北京語をベースとするという原則と、台湾の民間の用法との狭間で、何を「標準」として外国人に教えるかが混乱しているということでしょうか。

 

この問題については、「台湾人は目上の人に対しても『幾歳?』」と聞くから教養がない」と批判している中国人のコメントもありました。もちろん、これは的外れです。

同じ中国の中でも、方言によって「你と您」の使い分けに相当するものがないところもあり、そういう地域の人は「您」がうまく使えなかったりします。この年齢の聞き方の問題も同じようなことで、地域によるバリエーションのひとつと考えればよいのでしょう。

 

ただ、中国語のプロを目指すのでない限り、こんな使い分けにあまり神経質になる必要もないのかもしれません。口調や態度で相手を尊重していることさえ伝われば、それでよいのだと思います。

私たちが、外国人が日本語の敬語を間違えて使っただけで、腹を立てたり、教養がないと批判したりはしないのと同じですよね。

 

 

 

 

 

 

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