台湾では、「幫bāng+人」の形をよく使います。では、次の例文でコーヒー代を払うのは誰でしょうか。
【ヒント】「幫bāng」は元々「手伝う」という意味。
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正解はこちらです。
【解説】
「幫bāng」は元々「手伝う」という意味ですが、動作の内容によっては「代わりに~する」という意味になります。だから、同じ「A幫B+動詞」の形でも、Bの人が一緒にその動作をするのかどうかは、前後の文脈を見ないとわかりません。
例:
①我幫他搬家Wǒ bāng tā bānjiā/私は彼の引っ越しを手伝う(彼も一緒に作業する可能性が高い)
②我幫他買票Wǒ bāng tā mǎi piào/私は彼の代わりにチケットを買う(彼自身が買うという動作をするわけではないが、代金は彼が負担する)
①の「引っ越し」は複数ですることが想定しやすいので、AとBが一緒に作業する感じですが、②の「チケットを買う」のような動作は、共同作業を想定するのが難しいので、「AがBの代わりに」となり、B自身は動作をしないのです。でも、Aはあくまでも「手伝い」なので、代金は本来その動作をするべき人(B)が負担するのが前提です。
冒頭の例文「你幫我買杯咖啡吧!Nǐ bāng wǒ mǎi bēi kāfēi ba!」も、②と同じパターンですね。
もしも、代金も負担したくないのなら、次のように言います。
你請我喝杯咖啡吧!Nǐ qǐng wǒ hē bēi kāfēi ba!/コーヒーを一杯おごってよ!
台湾では、この「A幫B+動詞」の形を本当によく使います。人に何かをお願いする時に、「~してちょうだい、~してくれる?」のような意味で使われるケースもたくさんあります。例えば、
③你幫我告訴他吧。Nǐ bāng wǒ gàosù tā ba./彼に伝えてちょうだい。
「幫我」に「本来は私がすべきことだけど」という気持ちが込められ、丁寧にお願いする感じが出るのです。
(2018.10.17)